2009年のリーマンショック後、雇用情勢が急激に悪化にしたことを踏まえて、派遣労働者の保護が見直されました。
その1つとして派遣元には、派遣労働者と雇用契約を結ぶ前に※賃金や待遇について説明することが必須となりました。
今回は”派遣料金と派遣賃金の差額等の情報公開の義務化”について解説します。
※賃金:労働者の賃金ではなく、【派遣料金】
目次
1.派遣料金と派遣賃金の差額等の情報公開の義務化とは?
派遣料金とは、派遣先が派遣元に支払う料金
派遣賃金とは、派遣労働者が派遣元から実際にもらえる料金(総支給金額)
つまり、派遣料金と派遣賃金の差額等の情報公開とは、
例:「派遣労働者に支払っている料金は1,200円、実際に派遣先から貰っている料金は2,300円」
ということを派遣労働者に伝えることが義務化されたということです。
その他にも、派遣元は派遣先や派遣労働者がより適切な派遣会社を選択できるように、ホームページ上などで、派遣先から派遣元へ支払われている金額と、派遣元のマージン率、教育訓練費といった派遣料金情報を公開する義務があります。
情報公開の義務内容対象は以下の通りです。
●派遣労働者数●派遣先数
●マージン率(労働者派遣に関する料金額と派遣労働者の賃金額の差額の派遣料金に占める割合)
●教育訓練に関する事項●労働者派遣に関する料金額の平均額●派遣労働者の賃金額の平均額
●その他参考となると認められる事項
※「教育訓練に関する事項」は、派遣元が実施している教育訓練の内容・実施・期間・費用負担の有無
のことをいいます。
※「その他参考となると認められる事項」は、派遣元の判断に委ねられる部分です。
2.派遣料金の明示を実施するタイミングとは?
派遣元が派遣労働者に派遣料金の明示を実施しなければいけないタイミングは
●雇入れ時
●派遣開始時
●派遣料金の変更時
となります。
3.派遣料金と派遣賃金の差額の伝える内容とは?
伝え方としては、1人1人に該当する派遣料金を伝える方法もありますが、
その他にも、事業所の派遣料金の”平均額”でも問題ありません。
「平均」であれば、必ずしもその派遣労働者の分を示す数字でなくても良いのです。
具体的に説明すると、毎年提出する事業報告書を基に、平均額を明示する事となります。
派遣労働者への明示の仕方としては、
賃金:時給1,200円
派遣料金:時給2,300円
と記載しなくてはいけません。また、書面にて明示しなくてはなりません。
4.まとめ
派遣元は派遣先や労働者がより適切な派遣会社を選択できるように、情報公開の内容をホームページ上に公開することが義務化されています。
それぞれ記載されている内容を確認の上、派遣会社を選定しましょう。
弊社ホームページに公開されている内容などご質問等ありましたら、お問い合わせよりご連絡ください。
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