2015年の法改正に伴い、特別労働者派遣事業、一般労働者派遣事業と2つに分かれていた事業を1本化にすることとしました。
それぞれの特徴や1本化した背景、何をしなければいけないかを解説します。
目次
1.労働者派遣事業の許可制への1本化とは?
2015年以前は、特別労働者派遣事業と一般労働者事業と2つに分かれていました。
しかし、特別労働者派遣事業には3つの問題があることから特別労働者派遣事業を廃止し、一般労働者事業の1本化と改正しました。
●特別労働者派遣事業の扱う派遣労働者は常時雇用で雇用しているはずだが、内訳は有期雇用が多い
●一般労働者派遣に比べて、行政処分の件数が多い
●許可要件を満たせない為に、特別労働者派遣事業と偽り、一般労働者事業を行う業者がいる
以上3つの問題内容により、労働者派遣事業の許可制の一本化と法改正されたのです。
2.特別労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の違い・特徴とは?
特別労働者派遣事業とは、派遣元が常時雇用した労働者を派遣先に派遣する派遣事業です。
労働者は派遣元に雇用されている為、派遣先の業務が終了後も給料が発生します。また、厚生労働省に届け出を行うことは必要ですが、許可をとる必要がありません。特徴としては専門的な技術・能力がある労働者が多く在籍していることです。
一般労働者派遣事業とは、厚生労働省から許可を受けることで運営することができる派遣事業です。
別名、登録型派遣ともいわれています。一般労働者派遣では、労働者が派遣元に登録をして、派遣元が派遣先を紹介するが、派遣先に就業した場合のみ、派遣元から労働者へ賃金が支払われる為、登録している間の賃金は発生しません。また、キャリア形成支援制度を有していること、安全衛生教育を実施、事業所や資産条件を満たしていること等が挙げられます。
3.まとめ
特別労働者派遣事業では、行政処分の件数が多いなど問題点が多いことによって廃止されました。
正しくは、改正された内容が一般労働者派遣の内容に統一されたことによって、事実上廃止という形となり、現在では一般労働者派遣事業という事業だけとなりました。
この法改正を基に、より良い労働環境の確保や、業界全体のスキルアップにつながっています。
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